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会社の会計・経理その②事業開始に必要なクラウド経理体制の構築

会社の会計・経理その②事業開始に必要なクラウド経理体制の構築

クラウド会計ツールはなにかと便利です。以前、上場企業の財務監査をしていた時には、経理部門は何をするにつけても会社に出社して、ローカルの基幹業務システム、その派生するERP経理システムにログインしないと伝票1つも確認できない、、、が普通でした。

期末決算監査のような期限の決まっている際には、急ぎの場合クライアントに合わせて、会計士も土日往査に向かう、そうでなくても、ちょっとした確認は週明け月曜日の午後になる・・・がざらでした。いい時代であったとも言えるけど…

ところが、中小企業、ベンチャー企業の間で、クラウド会計ツールの利用が進み、いつでも、どこでも、気が向いたときに(細切れの時間を使って)、経理業務を進めることができるようになりました。他の基幹システムとのデータ連携、仕訳量、エビデンスの保管、セキュリティー(電子的にも、物理的にも)の諸問題はまだ残りますが、基本的には便利な世の中になったと思います!

今回の記事は、基本的には(いろいろ問題はあるものの)、便利なクラウド会計ツールの導入に関して書いていきます!!

紙資料ベースじゃなくなるだけでも大きい。請求書も全部電子で貰えないものか??

事業開始のために必要な経理体制の構築

本記事では、事業を始めるに当たり、クラウドで経理体制を構築する方法を取り扱います。

重要性の高い経理業務の要素

会計・経理業務は、仕訳を切ること、入出金を処理すること、財務諸表を作ることが目的ではなく、会社経営の重要な管理業務を念頭に置いて、それを踏まえた業務を設計し、その結果として会計・経理のアウトプット(仕訳、月次、決算整理、財務報告書の作成)を正確に実行していくことにあります。

重要な会社経理の管理業務とは以下の5つです。

・販売(売上)管理
・在庫(仕入)管理
・キャッシュフロー(現預金)管理
・債権(与信)管理
・予実営業(PL)分析

上場企業、大企業、中小(ベンチャー)企業、それぞれ必要とする度合いと、その対応方法は異なりますので、今回は中小(ベンチャー)企業を念頭に、いかに身軽に、時間をかけず、それでいて必要最低限のクオリティーを満たすにはどうすればいいかを、目的から逆算して考えていきます。

要するに、会計・経理業務というのは、しょせんはお金を稼いでくる業務ではないので、事業としてCashを稼ぐ側にメインに置き、そのバックアップである管理業務は隙間の時間にできるように、業務設計していくことを考えます。

会社というのはその事業活動を行うことにより利益を出すことを目的としています。したがって、経費(手間)の節減を考える前に、売上(実入り)を稼ぐことに大きな時間と関心と労力をつぎ込むのが正しいでしょう。そのためには、とはいえ重要でもある経営管理業務を、いかに、楽できるか、適当にできるか、さらに言えば丸投げしてしまえるか、を考えます!!

そのためには、余計な制約(時間、場所、コスト、人、紙、低モチベーション)を省いていく。その最適解というわけではありませんが、1つの有用な手段がクラウド会計ツールを利用することと言えるでしょう。

クラウド会計ツールの種類

よく使われているもので、例えば、以下のサービスがあります。

正直なところどれでもいいです、これはもう趣味の領域。私は別に、どこぞのITベンチャーの回し者ではありませんから!!

実は税理士事務所がキーマン

各社に話を聞きに行きましたが、異口同音に、会計事務所(税理士事務所)と提携して、その事務所の顧客であるエンドユーザーに導入を薦めて貰うのが自社ユーザー数を増やす最も効果のある施策です!とのことでした。ITサービスに関わる者としては、(会計の知識があまりない)エンドユーザーにこそ、ピンズドで刺さるもの(サービス)を創ればいいんじゃね、、、と思いながらも、実際のセールスにおける現場はそのような代理人重視のものらしいです。

まあ、エンドユーザーが会計・経理の知識を持たなくても、簡単に利用できるサービスがあれば、我々は余裕で食いっぱぐれますから!!

既存システムからの移行

というわけで、なんにしてもクラウド会計ツールのどれを使用するか決めることになります。新しく会社を設立したなら制約もなくどれでもいいのですが、問題は、従前からの会計システム(ローカル)がある場合に、その移行可否の影響を受けるということにあります。例えば、弥生会計(パッケージ)を元々使用している場合には、元システムから新システムへのデータ移行の問題がついて回ります。

そのようなケースでは、従前から使っているERP経理システムに引きずられるとしても、制約が少ないITツールであれば、なんであれ、それに越したことはないという考え方をしています。データ移行をするには、マッピングやら、データ様式の連続性・継続性の維持やら、移行コストやらで大変めんどくさいことになるので、ロスなく使えるものであればそれで良いでしょう!

とはいうものの、私が主に使っているのは、マネーフォワードです。その次がfreeeで、操作性の違いはあれど、目的とやっていることは同じです。自分が主管している会社だけでも複数社、クライアント様を含めると結構な数になってくるので、できれば1つに揃えていきたいものの、なかなかそうはいきません。ですので、全部のクラウド会計ツールの仕様と“癖”を覚えるようにしています。

経理業務の要素との関連性

前述の「重要性の高い経理業務の要素」との関係性を図示すると、以下のようになります。

要素クラウド会計ツールその他ツールエクセル
販売(売上)管理
在庫(仕入)管理×
キャッシュフロー
(現預金)管理
債権(与信)管理×
予実営業(PL)分析

あれ、意外に○が付かない。そりゃそうか、あくまでこれは会計・経理のツールであって、営業管理には、営業管理のための別途ツールがあり、またそのデータを手元で管理・加工するスプレッドシート(ないし、EUC)があるわけで…

データのAPI連携とか、データの粒の相性とか、データの取り出しやすさ(加工しやすさ)とかね、大きい視点からのアプローチだと、少々無理があったようです。

クラウド会計ツールのメリット

メリットクラウド会計ツール備考
時間いつでも作業が可能
場所どこでも作業が可能
コスト月額廉価な利用料
権限付与した誰でも
基本はデータ上で
低モチベーションその人によるか?

これだと、○がたくさんあっていいですね!!

サブスクリプション全般に言えることですが、利用ユーザーを増やすとその分、課金額が気づかないうちに増えていくので、注意が必要です!

デメリット

デメリットクラウド会計ツール備考
データ連携多くなると遅い
仕訳量多くなると遅い
エビデンスの保管紙との併用になる
セキュリティー(電子)社外からのアクセス
セキュリティー(物理)社外での資料レビュー
内部統制(レビュー)まだ紙に依存する

データ量が多くなるとそれに比例して、相変わらず動きが遅くなるのはどうかなと思いますが、それ以外は、テレワーク共通の課題感ではないでしょうか・・・

ツールの選定

いずれにせよ、メリット/デメリット、会社の経営方針、及び自分の手間を勘案したうえで、制約諸々を取り除くことを念頭に置くのであれば、とても有益なツールではないかと思います。

繰り返しになりますが、クラウド会計ツールは、とにかく楽できるように、本業に煩わすことのないように、業務体制(経理体制)を構築できるものを選ぶべきでしょう。私は、毎日、夜寝る前に時間を決めて主管各社分まとめて並行してやるようにしています。出張先でやることも多々あり、生活リズムに織り込みます。

請求書、勤怠管理、給与、経費精算のクラウドシステム

選定するクラウド会計ツールとAPI連携(自動データ連携)しているものから、UX/UI、金額感、実際の手になじむ使用感で決めてしまう感じですね。

csv連携でもいいかな、自分でエクセル加工すればいいかなと思っていると、あとあと、けだるさが累積してくる、業務が属人化してしまいます。そう思ったときにはすでに時遅く、今更変更するはするで色々と煩わしいものです。ボタン1つで、むしろボタンを押すことなく自動でデータを取り寄せることができるものが、最もエンドユーザーにとって使いやすいサービスとなります。

まとめ(クラウド経理体制)

エンドユーザーの意見として、もう少しUX/UIがフレンドリーにならんものかと…

完全テレワークの管理部門(代表兼任)を目指して

とにかく、お家の隙間時間に、晩酌しながら、別の考え事をしながら、理想はお風呂にゆっくりと浸かりながら、その日の経理と支払処理をPadでできるようにするのが理想形です。

創造性とか、アイデアの閃きとか、コミュニケーションが必要な業務(わかる人のレビューは必要かな?)ではないので、できる限り、自分の一番落ち着く形でその日のルーチンに落とし込んでいきましょう!

テレワークから完全フリーワークへ

業務設計を考える上での障害は、場所、時間、金銭、顧客、ひと、セキュリティ、モチベーションなど、邪魔するものはいくらでも思いつきます。それが、生まれるのが最初だけというわけではなく、今後いくらでも増えていくであろうということです。

この際、少なくとも場所と時間の制約、障害を取っ払い、生産性、ドリーム、ライフスタイルを上位に置き、その他を支配下に置くことを念頭に考えてみると、それは、クラウドなりデータなりのテクノロジーを武器(ツール)として、既存の常識そのものをリプレイスすることにあるのではないでしょうか。顧客と金銭(とひと)は、その後で付いてくる、、、といいな!!

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